ダイニングテーブルと2脚のベンチ。

2014年

「旭ヶ丘の家」の造作家具のひとつに、

ダイニングテーブルと2脚のベンチがあります。

今回は階段や手すりなどに鉄を使っているので、

テーブルとベンチにも鉄を使ってみませんか?と

建て主のご夫婦にお話したところ、 2つ返事でOKを

頂いたので張り切って設計させていただきました。

 

せっかく鉄を使うので、鉄でしかつくれない

プロポーションが良いなぁ。。。という感じで

早速鉄骨屋さんと相談。手すりには丸い断面を

使いましたが、座面や天板が付く家具には

四角い断面の方がいいだろうとのこと。

3センチ角の鉄パイプでシンプルなフレームを

組んで、それに建具屋さんが天板と座面を

取り付けて完成しました。

テーブルの大きさはおよそ畳1枚分。真横から

見るとわかりやすいのですが、天板の大きさに

比べて厚みがとても薄い。。。鉄の強度があって

初めてつくれるプロポーションです。

そしてもうひとつ重要なことがあって、それは

成り立ちが明快でわかりやすいということ。

誰が見ても

「鉄のフレームに木の板が乗っているだけ。」

ということがわかります。

何か余計に厚みをつけて、隠れた内部で

細かな細工をしたりすると、成り立ちとしての

透明感が無くなってしまう様な気がしています。

(つくる方からすればつくりやすいのですが。)

なので精度も手間も必要な方法をあえて

選択しました。

 

ちなみにテーブルセットが置かれるのはここ↓。

建築の一部である手すりと、

家具であるテーブルとベンチ。

建築とか家具とかジャンル分けしないで

空間をつくる要素として、同じように考えてみると、

何だかまだまだ楽しい発見がありそうです。

 

葛西 瑞都

 

 

 
 

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カメレオンの様な扉。

2014年

現在仕上げ工事の真っ最中の「旭ヶ丘の家」

ですが、ちょっと面白い建具があります。

テーマは擬態。

一つ目はこの木製の壁面に造られた小さな扉です。

壁面にいきなり切れ込みが入って、カパッと

開いてしまうようなイメージ。

ブロンズの小さな取手と蝶番が付いています。

中にはインターホンのモニターと玄関ドアの

施錠を遠隔で操作するリモコンが仕込まれています。

こんなメカニックな物が丸見えにならないよう、

大工さんにひと頑張りしてもらいました。

 

そしてもうひとつは、キッチン背後のデコボコした

木製の壁面に造られた2つの扉です。

こちらの扉にはもはや取手すら無く、

壁の一部分がペコッとへこんでいるだけ。

これでも、ちゃんとした扉なのです。

左の扉はトイレやお風呂などの水廻りへ。

右の扉は食品庫へ続いています。

この壁面には大きな目地が入っているのですが、

壁面の目地と建具の目地がピタッと揃っています。

(本当に素晴らしい職人技!)

その目地に指を掛けて扉を開ける。。。

感覚としては、扉を開けるというよりも

壁をずらしているような、不思議な感じです。

元々この扉は「扉」っぽくないように、「壁」っぽく

造ることを考えてはいましたが、現場で実物として

実現させてしまう職人さんは本当に凄いです。

特に今回は、壁材を張る大工さんと、建具を造る

建具屋さんとの協力による合作!

見事な擬態が完成しました。

以上、カメレオンの様な2種類の扉のご紹介でした!

 

葛西 瑞都

 

 
 

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模型と現場。

2014年

現場が終盤近くになってくるといつも、

「始めの感覚に立ち返ってみる」という

ことをしています。

 

「始めの感覚」っていうのは、まだ現場が

始まる前の設計中に思い描いていた

イメージなんかを、建て主のご家族とお話

していた頃の感覚。

設計という仕事は現場が進むにつれて、

いつしかその感覚が薄れて現場の都合や

数字、数量、工期のことばかりに

気をとられてしまいがちになってしまいます。

なので、きちんと最初に思い描いた所に

着地しているか、毎回確認しています。

↓まずは模型から。

↓続いて現場写真。

途中で問題にぶつかって悩むことも多々ありましたが

・・・なんとか、着地できたような気がします。。。

 

葛西 瑞都

 
 

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