屋根がつくる外観

2011年

現場が進行中の「若松の家」は、

大きな切妻屋根をもつ住宅です。

 

三角屋根の良いところは、四角い建物に比べて

圧迫感が少ないことだと考えていて、道を歩く人の

空を狭めないかたちをつくれる事だと思います。

今回の「若松の家」では軒先(屋根の先端)を

できる限り低く抑えているので、真横から見ると

半分以上が屋根。

そのおかげで道行く人の視線が、屋根を伝って

そのまま空へ抜けていくかたちになっています。

建物自体は大きいのですが、低く下げられた

屋根によってちょっと建物の大きさが

わからないような、面白いスケール感です。

 

葛西 瑞都

 
 

続きを読む >

説明することの難しさ

2011年

設計中は、特にプランを考えているときは

本当に色々なことが頭に浮かびます。

大きい場所、小さい場所。

広い場所、狭い場所。

高い場所、低い場所。

明るい場所、暗い場所。

賑やかな場所、静かな場所。

近いこと、遠いこと。

かわいいもの、かっこいいもの。

古いもの、新しいもの。

変わるもの、変わらないもの。

地域のこと、ご近所のこと。

食べること、眠ること。

夫婦のこと、子供のこと、

おじいちゃんおばあちゃんのこと、

家族の距離感のこと。

などなど。

こういったことを同時にいくつも考えながら

出来上がったプランは、説明するのも

とてもエネルギーを使います。特に言葉だけで

話そうとすると自分でも何を言っているのか

分からなくなるし、お客様はもっと分からない。

だから模型やCGパースが必要なんですが、

どちらにしても大変です。

でも、一番伝えたい部分を分かってくれた時の

嬉しさはこれまた口では言えないほどに凄いんです。

お客様も一緒になって盛り上がってしまいます。

その後大なり小なりの変化があって家が

出来上がりますが、お客様と共有した

「一番つくりたかった部分」は必ず残っています。

というかその部分が一番気持ち良い空間になる

ように変化していったかのように、そのご家族に

ピッタリの空間になっていきます。そんな空間に

なったときの嬉しさが、これまた口で言えないほど。

いつも苦労と喜びの連続なんですが、最高です。

ムツホーム 葛西 瑞都

 

 
続きを読む >

「内の様な外」 「外の様な内」

2011年

今進行中の「カットボックス954」と「若松の家」を

比べてみると、少し面白いんです。

まず「カットボックス954」では、建物の外側に

壁を建てて、内外の壁、床の仕上げを

合わせています。

建物と壁の間にできた小さなテラスは、

店内から見ると内部空間の延長として

感じられるようにしています。

 

ここでつくりたい空間は、「内の様な外」です。

次に「若松の家」では、リビングと外部との間に

「内庭」という緩衝空間をつくっています。

この「内庭」は大きな開口が設けられており、

昼間はリビングよりも明るく、夜は最低限に

抑えられた灯りによってリビングよりも暗い、

どちらかといえば外部に近い空間になります。

天井は住宅としてはとても高く、壁は外壁に

使われる材料で仕上げます。

 「内部空間」と「外部」の間に「半外部空間」の

ような場所をつくり、これにより生活が緩やかに

外部まで繋がっていくような広がりをつくろうと

しています。

 

ここでつくりたい空間は、「外の様な内」です。

「内の様な外」と「外の様な内」。

どちらも実際の床面積以上の広がりを

感じさせる空間で、そういう用途不明確な、、、

暮らし方によって使い方が変わっていける

ような空間です。

ん?どちらも同じことを考えた空間?

でも、つくろうとしている空間は正反対。。。??

考えれば考えるほどわからなくなりますが、

どちらも楽しくて気持ち良い空間になりそうです。

葛西 瑞都

 

続きを読む >