以前温泉施設としてあった建物をカフェにリノベーションしました。男湯と女湯で隔てられていた壁を撤去し、

大きなワンルーム空間とし、浴場の高い天井の下にあたらしく透明な天井をつくり、当時の小屋組みの架構は

そのままあらわして、新しい空間と既存の空間が共存した場所をつくりました。

当時の浴槽部分はガラスの壁で囲い、屋根に開口をあけて、屋外のテラス席と中庭を設けました。

男湯だった場所は既存の設備を撤去し、コンクリートの床を新たにつくり、内装を白く塗装して空間の新しさを感じられる場所にし、

女湯だった場所は当時使われていたカランや鏡、床のタイルや壁の羽目板をそのまま残し、温泉施設だったころの歴史を感じられる場所にしました。

象徴的に対比する空間は当時の人々の交流の記憶を受け継いでいくこと、これからの人々の交流の場として新しい記憶を繋いでいくことを

あらわしています。