神社の参道だった道に建つヘアサロン併用住宅です。
元々前面道路は神社へ向かう歩行者のための道だったことから
この場所に建つ建築は人間のスケールに近い佇まいが適していると考え、
ひとつの建築を8つのボリュームに分けています。
敷地に余白を残すために積み木のように二層に積み上げて
上階と下階のあいだに外部としての空洞を残しています。
階間の空洞により上階の生活音が自然にシャットアウトされ、
2階建てでありながら下階の独立性が生まれています。
それぞれの棟には専用のトップライトが設けられ、
部屋を移動する度に様々な雰囲気の空間体験が楽しめます。
住まいのある上階も下階と同様に複数の棟からなり、
一つひとつが天井高さや床面の高さが異なる空間です。
小さな小屋の中で行われる営みの雰囲気が外観に滲み出し、
それらを含んだかわいらしいオブジェのような佇まいが出来上がりました。