今進行中の「カットボックス954」と「若松の家」を
比べてみると、少し面白いんです。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20110601.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20110602.jpg)
まず「カットボックス954」では、建物の外側に
壁を建てて、内外の壁、床の仕上げを
合わせています。
建物と壁の間にできた小さなテラスは、
店内から見ると内部空間の延長として
感じられるようにしています。
ここでつくりたい空間は、「内の様な外」です。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20110603.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20110604.jpg)
次に「若松の家」では、リビングと外部との間に
「内庭」という緩衝空間をつくっています。
この「内庭」は大きな開口が設けられており、
昼間はリビングよりも明るく、夜は最低限に
抑えられた灯りによってリビングよりも暗い、
どちらかといえば外部に近い空間になります。
天井は住宅としてはとても高く、壁は外壁に
使われる材料で仕上げます。
「内部空間」と「外部」の間に「半外部空間」の
ような場所をつくり、これにより生活が緩やかに
外部まで繋がっていくような広がりをつくろうと
しています。
ここでつくりたい空間は、「外の様な内」です。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20110605.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20110606.jpg)
「内の様な外」と「外の様な内」。
どちらも実際の床面積以上の広がりを
感じさせる空間で、そういう用途不明確な、、、
暮らし方によって使い方が変わっていける
ような空間です。
ん?どちらも同じことを考えた空間?
でも、つくろうとしている空間は正反対。。。??
考えれば考えるほどわからなくなりますが、
どちらも楽しくて気持ち良い空間になりそうです。
葛西 瑞都
2011年12月29日 (木曜日)