「旭ヶ丘の家」では階段と手すりに
鉄骨の部材を使います。
ということで、階段部材の仕上がりを
確認するため工場見学へ。。。
全長にして5.5mにもなる、階段の踏み板を
支える「ささら桁」という部材です。
ふだん僕達が見かける鉄骨はきれいに塗装
されたキレイな仕上がりですが、工場では
せん断加工の跡や溶接の様子、寸法や
注意点のメモ書きが残る、無垢な状態を
見ることができました。
それにしても、こちらが描いた図面を製作用に
起こして、それを現実につくってしまうのは
やっぱりすごいし格好良いですね。。。
この鉄骨階段の他に手すりの製作もお願い
しているのですが、仕上がりが楽しみです!
あと、現場の完成度について。
大抵僕が考えるデザインは、難しくて
面倒で大変なことが多いです。
というかそもそもムリじゃない?と
いうことも少なくありません。
1つ新しいことをしようとすると、10個位
問題や課題が発見される気がします。
そんなことを答えの出ないまま職人さんに
相談してみるのですが、いつも職人さん側
のアイディアに救われています。
「ふつうの何倍も手間が掛かるけど、
仕方ねぇしな」という感じ。 感謝です。。。
そしてこの鉄骨部材のデザインでも、本当に
鉄骨屋さんや大工さんを悩ませました。
手すりを立てるとき、足元をシンプルにする
ためにフローリングを敷く前に手すりを立てて
固定部分を隠すのですが、その手すりの一部
が木製階段にかかっています。
先に階段を組上げて踏み板の裏側から
手すりを固定する必要があるけれど、
フローリングを敷かないと階段が造れない。
でもフローリングを敷く前に手すりを立てたい。
こんな難題がたくさんです。↓この手すりです。
こんな風に難しくて面倒で大変なことを
ひとつひとつ乗り越えていきます。
何十年も住むお家のことを一瞬の判断で
決めていくときに、後悔の無いようにしたい。
そんな個人的な感覚を、職人さんと共有
しながらつくっていきたいです。
葛西 瑞都
2014年2月27日 (木曜日)