確認申請も無事に通って建築工事が
始まったばかりの「桜川の家」を紹介します。
敷地は廻りに新旧様々な家が建ち並ぶ
住宅地にあって、道路を挟んだ向かいには
開放的な公園があります。
敷地を訪れるといつもたくさんの子供達が遊んでいて、
大きな広場や大きな植栽があったりする、
とても良い雰囲気の公園。。。
設計する中でその都度大なり小なりの変更が
あったけれど、いつもこの公園や近隣の環境を
どうやって取り込んだり、
もしくは距離感をとったりするかが大きなテーマでした。
公園の気持ち良い環境を取り込むためには
ある程度大きな窓をバーンと設けたい。でも、
たくさんの人が集まる公園や、
道路からの視線を遮る壁も欲しい。
対称的な課題をどうにかクリアできないかと検討した結果、
大きなテラスを建物に内包させることで
これらの課題をクリアしました。
家族が集まる空間と外部との間に
2層吹き抜けのテラスを設けて、外側の壁によって
外部の視線や騒音をコントロールします。
内部では大開口で外部と開放的に繋がり、
向こうの公園の木々や広い空を存分に
取り込めるようにしました。
外観についても考えていることがあります。
ふつう建物は壁一枚で内部と外部が
はっきり分かれていることが多く、
外観には内部を包むための外壁だけが現れてきますが、
この「桜川の家」では、大きなテラスによって内と外の間に
少しグラデーションが生まれています。
四角いハコに大きな開口があって、
その向こうにはまた外がある、
街が少し建物の中に入り込んでいる印象です。
完成は八月。気を引き締めて頑張ります!
葛西 瑞都
2016年4月26日 (火曜日)