![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20180911.jpg)
これから始まるプロジェクトのひとつに
「在府町の家」という弘前市の市街地に建つ
住宅があります。
この住宅は不思議なことに、
家の中に外があって、それが内より大きい住まいです。
なんだか謎々みたいですが、そんな住宅です。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20180912.jpg)
↑空から見下ろすとこんな感じになっていて、
上の1/3位が2階建ての内部空間。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20180913.jpg)
この住宅の入口は建物の右下の角にあって、
一枚目の扉を開けると前室という、公私を
切り替えるための部屋があります。
次の扉が鍵付きの玄関扉。
その扉を開けると大きな広場が
広がっています。この外部空間はもう
家の内側。
ふつうは玄関扉は屋内と屋外の境界に
設けられていますが、この住宅では
そもそも家の入口ってどこからだろう?
ということについて考えました。
きっかけはこの建て主さんのライフスタイル。
プランの時のヒアリングで、ボルダリングとか
スキーとかロードバイクとかスラックラインという
綱渡りの様なスポーツとか、外で遊ぶことが
大好きだということをお話されました。
また、それらの道具のメンテナンスや、
保管するスペースも必要だということ。
僕の頭の中は、家の中のつくり方より
外のつくり方でいっぱいになって、
思い切って内部より外部の方が大きいお家を
ご提案しました。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20180914.jpg)
中庭というよりは、広場。
家の中の広場で、
自転車いじりもボルダリングもスキーも
スラックラインも、新しく始めるどんなことでも
やっちゃおう!
夏にはテントを張って思いっきりバーベキューをして、
冬には雪山をつくってかまくらで遊べる。
物干しも子供達の遊びも庭づくりも、なんでもできる。
前室や外部収納の上部の屋根には、ウッドデッキを
敷いて、さらに居場所を大きく!
ポイントは、鍵付きの玄関扉が広場より手前にあること。
人目を気にせず部屋着のまま使い倒せる
「我が家の広場」をつくってみたいと思いました。
将来小さな離れをつくるのもいいなぁ・・・。
子供の友達が集まって、外で思い切り遊んでくれると
嬉しいなぁ。。と妄想しきり。
建物と庭は通常庭が付随する主従関係が
ありますが、この住宅では内と外が同じ位の
重要度で設計されています。
(むしろ外の方が重要気味かも?)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20180915.jpg)
これから工事が始まって、植栽なんかの外構までで
来年の春完成。
これからが楽しみです!
葛西 瑞都
2018年9月16日 (日曜日)