2018年

「Lamp House」 まちに開かれた大きな軒下。

これから工事が始まるプロジェクトのひとつに、

 
青森市の浪岡に建つ
 
ヘアサロン併用住宅「Lamp House」があります。
 
 
元々建て主の奥様が近所で営んでいた
 
ヘアサロンを、今回新たな住まいと併せて
 
つくることになりました。
この建物には、幅6.8m×奥行6.3m、高さが7mくらいの
 
大きな がらんどう(空っぽ) の空間があります。
 
南側の前面道路に開かれたこの空間は、
 
まちと共有する余白です。
 
建物の外観が目に入ったときに、
 
そびえ立つ壁面が街並みを圧迫するのではなく、
 
自然に視線が抜けるような軽やかなものに
 
なるようにと考えました。
 
夜にはがらんどうに明かりが灯って、
 
店名の示すように大きなランプの様相に。
多くの場合、建物の内部に吹抜け空間を
 
つくるときにはなるべく梁などの構造部材を
 
減らして、すっきりシンプルにつくりたいものです。
 
でもこの「Lamp House」では、
 
まるでそこに床や壁や天井をつくるかのように、
 
たくさんの柱や梁が現しになっています。
 
この巨大なジャングルジムの様な構造体によって、
 
300立方メートル近い容積の大空間は
 
親密で明確なスケール感で連続する、
 
あたらしい住空間になります。
この軒下空間は、壁も天井も木製の仕上げ。
 
まるでまだ途中のような、未完成のような
 
不思議な仕上がりになると良いなぁ。
 
複雑な陰影が床や壁に投影される様子を
 
目撃するのも楽しみです。
 
 
 
このたくさんの構造体は住まい手の新たな
 
アイディアもたくさん引き受けてくれる予感が
 
していて、ブランコやハンモックを吊るせたり
 
するのはもちろん、後で簡単に床を増やして
 
居場所をつくったりする楽しみもあります。
リビングには、南面の巨大な開口からの日光が
 
構造体によって少しだけ遮蔽、反射して、
 
柔らかな光となって届きます。
 
 
 
多分、この住まいは時間や季節の移ろいを
 
光や影の状態としてドラマチックに
 
感じられるんだろうなぁと妄想しながら、
 
せっせと図面を描いてます。
 
 
葛西 瑞都