さて、「早瀬の家」は一段落し、建て主さんが
忙しく引越し中だそうで、後で住まい方を
見学させていただくのが楽しみです!
さて今回は、いつもやっていることですが、
模型写真と完成写真を並べて比べて、
感慨深く振り返ろうと思います。。。
と、あともうひとつ。
僕や兄の瑞樹が建て主さんと考えた家は、
いつも決まって造るのが難しいんです。
図面や模型を職人さんに見せただけで、
「大変そうだ・・・」
という心の声が聞こえてきます。
たまに肉声で聞こえますし。
実際に現場で作業するのは職人さん達なわけで、
たしかに気持ちはわかります。
でも、とびきりオーダーメイドの気持ち良い空間を
造ることは簡単なわけないので、
設計者は誰よりも強い気持ちで
みんなと向き合わなければいけません。
例えば階段を造るとき、難しくて大変な方法と、
簡単で楽な方法があるとして、出来栄えが変わるなら
難しくて大変な方法で造ってもらうしかありません。
そのときに僕にとって大事なキーワードが
「せっかくだから」。
職人さん達にとってはたくさんある現場のひとつなだけ
かもしれないけれど、
建て主さんにとっては一生の宝物になるわけで、
「せっかくだから、難しい方に!」
というのが何となく、
僕の芯になっている気がしています。。。
前置きが長くなってしましたが、模型写真と実物写真を
交互に掲載していきます。
風除室の木製外壁と木製建具も「せっかくだから」。
土間のセルフペイントも「せっかくだから」。
木の壁で仕上げた階段も「せっかくだから」。
アーチ型の出入口も「せっかくだから」。
「せっかくだから」キッチンは2本とも手造りで。
「せっかくだから」高い天井には木を張って。
「せっかくだから」勝手口は板張りに。
「せっかくだから」植栽はたっぷりと。あと飛び石も。
と、いろんなところに「せっかくだから」があります。
これからも、「せっかくだから」を
続けていきたいと思います。
せっかくだから。
葛西 瑞都
2015年9月11日 (金曜日)