2013年

数値化していく住まいのこと。数値化できない住まいのこと。

僕は建築の設計や監理という仕事を

していますが、仕事柄たくさんの

数字や数値の情報を目にします。

断熱性能など様々な性能を数値化して、

予想外のことが起こらないように

コントロールして。。。

なんだか住まいがどんどん難しくなって、

手の届かないところに行ってしまうよう

な気がしてしまいます。

最近では特に「スマートハウス」とか

「エコ住宅」とか情報がありすぎて、何

がホントかなんて誰も分かりません。

そんな時に自分の定規にしなければ

いけないのは、いちばん根っこの部分に

あるシンプルな感覚なんだと思います。

家族みんなでワイワイ美味しくごはんが

食べられて、お酒を呑んで笑える空間や、

子供が元気に遊びまわれるような楽しい

居場所をつくることが大切なんだと思います。

とくに大切なものであればある程、

きっと単純で直感的で、理屈の通らない、

言葉では説明できないような理由で

決めるのが、僕は大事だと思っています。

そしてそんな大切なものは絶対、数値化

なんてできないんです。

僕が考える良い居場所は

「数値化できないこと」が大きな条件

なのかもしれません。。。数字じゃな

くて感覚で家を考えられるということは、

なんだか住まいをぐっと身近に感じられる

気がしています。そうなるともう、「設計」

なんて誰でもできるんです。造り手と住み

手が一緒に悩みながら決めていければ、そ

れが理想的です。

最近訪れるお客様の中には「ショールームや

インターネットでたくさん情報を集めたけれど、

なにがなんだかわからなくなっちゃった!」

という人も少なくありません。

そんな時はいっそ、今まで勉強して身に

付けた難しい知識はどこか隅っこへしまって

おいて、ショールームへ行く代わりに家族

でピクニックに、パソコンを眺める代わりに

家族で楽しくごはんを食べたりおしゃべり

したりしてみてはどうでしょうか?その方が

よっぽど良い住まいをつくるために必要

なことのように思っているこの頃でした!

 

葛西 瑞都