「旭ヶ丘の家」では鉄製の手すりや階段に
からむ大工工事の真っ最中です。(3月6日現在)
1枚80キロある階段のささら桁を5~6人掛かりで
据え付けるのですが、床や壁と取り合う部分は
シンプルな見た目にしようとすると細かな細工が
必要になります。力仕事と精度の両方を要します。
現場はまるで部活動の様な熱い雰囲気でした。
厚さ9ミリ、幅200ミリの薄っぺらい鉄板が
5メートル以上もの距離にわたってフワッと
掛けられています。せっかく鉄を使うので鉄でしか
造れない空間を考えたのですが、組み上がってみると
やっぱり良いです!色は艶を抑えたブラック。
いかにも鉄らしい、スマートな階段です。
そして今回は手すりも鉄で製作しています。
ブログの方でも少しご紹介していますが、
この手すりも床や壁との取り合い部分をシンプルに
するために細工してもらっています。
例えば床の部分。固定用のプレートを隠したいので
この上からフローリングを敷いていきます。
フローリングもちょうど目地が手すり部分にくる
ようにして、2枚のフローリングで挟み込むように
敷いています。
細い鉄の手すりがスッと立つ良い感じの
佇まいになりました。他の人が見ても、普通に
床に手すりが付いてるなぁ。としか思わないかも
しれないけれど、固定用のプレートが丸見えだったら
このプレート邪魔だなぁ。と感じるはず。
そんな隠すための小さなデザインです。見た目には
わからないけど、職人さんの手仕事の跡が残る仕事。
さてさて現場はこれから仕上げ工事。木や鉄に色を
塗ったりタイルを敷いたり壁紙を貼ったり設備機器を
据え付けたりと、最後の追い込みが始まります。
そして、22日、23日にはオープンハウスも開催します!
建て主の悩ましくも楽しい葛藤の様子や職人さんの
手業の凄さを感じていただけたら嬉しいです。
(毎度のことですが、設計の頑張りも少しだけ・・・)
葛西 瑞都
2014年3月15日 (土曜日)