2015年

寸法の不自由さから抜け出す試行錯誤。

空間には寸法の持つ不自由さというものが

あると思います。

建ち上がる建築は必ず高さとか長さとか

幅とか奥行きなどの寸法を持っていて、

それらを元に面積や容積を

計算することが出来ます。

すると、その建物が持つ広さは、

㎡とか帖とか坪などの単位で

数字に置き換えられます。

○㎡だから広い、○帖だから狭い

という判断基準ができてしまう。

確かに家具を置くために必要な

面積みたいなものは必要だと

思いますが、身体一つで空間を

感じてみる時、数字上の広さは

あまり重要じゃない気がしています。

例えば同じ床面積の部屋でも、

窓ひとつ無い完結した部屋よりも、

縁側なんかの半屋外空間と大きな開口で

繋がっていて気分しだいで

内で過ごすか外で過ごすか

選択できるような部屋で過ごす方が、

開放的で広々と感じるに決まっています。

部屋の向こうに続きがあるからでしょうか。

縁側みたいに大胆な仕掛けでなくても、

小さな吹抜けひとつあるだけで、

空を眺められたり2階にいる家族と

繋がることができます。

スキップフロアにして斜め方向の

繋がりをつくってみてもいいかもしれないし、

内装の雰囲気を変えるだけでも

違った広さで感じられると思います。

敷地条件や建物予算でほぼ

建物の数字上の規模は決まってしまいますが、

実際の床面積以上の広がりを

持つ空間をつくれると信じて

試行錯誤することで、寸法の不自由さから

抜け出したいといつも思っています。

 

葛西 瑞都