2015年

判断基準に訴えかけるアイディア。

僕がご提案するプランの中には

しばしば吹抜けが登場します。

前回のブログ書いているように、

吹抜けには空間を完結させない効果が

あるように思えるし、

家族同士のコミュニケーションが

生まれると考えているからです。

そんな吹抜けですが、

小さな建物であればある程

効果があると思っています。

小さな建物は1、2階に家族が点在

していても実は距離が近かったりするので、

少し床を取り払って小窓を設けるだけで

家族同士が繋がるからです。

 

例えば30坪程度のお家だとして、

子供部屋を少し切り詰めて5帖分位の

吹抜けを計画し、子供部屋と下階を窓で繋いだときに、

「良いと思うのでこのまま残してください」

と言われる場合があります。

建て主によっては

「もったいないから床にしてくれ」

と言われることもあるわけですが、

この建て主は

「10帖の子供部屋より広く感じるよ」

と笑ってくれました。

ここで考えたいのは、どの建て主が

良いとか悪いとかという話ではなく、

建て主の判断基準に訴えかける

アイディアについてです。

この建て主は多分、数字上の床面積は

減ってしまうけれど、本質的に広がりを

感じられるとイメージしたと思うのです。

今回はわかりやすく吹抜けを例にしましたが、

吹抜けに限らず、

建て主に自分の判断基準について

一度考えてもらえるきっかけとなるような

アイディアは、家づくりをしていく上で

結構重要なのではないか?

と考えるようになりました。

設計側も建て主側も初めは

手探り状態だった完成像が、

少しずつリアリティを持ち始める過程の中で、

良い意味で建て主を悩ませるアイディアを

考える事が、最近気付いた僕の課題です。

 

葛西 瑞都