メンテナンスの為に2012年に完成した「中野の家」へ行って来ました。
あえて少し離れた場所に車を置いて、
設計当時を思い出しながら歩いていきます。
一枚目の写真は「中野の家」の裏側。
ホームページや雑誌では正面の写真を良く使っていましたが、
実は裏側にかなり気を使っています。
というのも、裏側にはスーパーマーケットの駐車場があって
この「中野の家」はとても目に付きやすい位置にあるからです。
いつも通り、外観から間取りがわからないように注意して
窓の配置を決めています。
敷地に入ってから建物までの、ゆったりしたアプローチ。途中で
大きな庭や薪小屋を横目に追い越します。
庭にはポツポツとシンボルツリーのように桜の木がありました。
もう少しすると花が咲くそうです!
中へお邪魔すると、もうすっかり主役になった薪ストーブが
「おっ久しぶり」という感じでお出迎え。
この春から小学生になる娘さんや、去年生まれた息子さんのおかげで
たくさんの物がそこここにあって、
家がきちんと生活の器になれてる!と感じました。
「床と壁と屋根でできた、はっきりとした形のある建築」と
「親と子供達でつくられる、形なんかない日常の暮らし」が、
とっても気持ちよく混ざり合った良い空間になってました!
一応形式上はメンテナンスの下見だったのですが、僕は終始
「良い感じですね~」ばっかり。美味しいコーヒーまで頂いて。。。
その時僕は、
「この建て主さんは暮らすセンスが良いんだろうなぁ」
と考えていました。
センスというと洋服選びとか音楽の事とかが頭に浮かびますが、
暮らすセンスというのは、建築やその外部環境も含めて
「楽しく生活するセンス」です。
高級な家具や生活用品に囲まれた生活をよく「ハイセンス」とか
言いますが、僕としてはこの暮らしこそがハイセンス。
モチベーションもグワっと回復したし、今年のプロジェクトも
ドキドキワクワクしながら頑張ってまいります!!!
葛西 瑞都
2016年4月 2日 (土曜日)