来月4日のオープンハウスを目前に、
現場では色々な職人さんが必死に
作業しています。
少しだけ「桜川の家」のコンセプトを。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160815.jpg)
外観は白いハコにポッカリと大きな孔が空いていて、
十字の格子の様な柱と梁が見えています。
この孔の開け方は実はとても悩んだ末に
決められていて、
この住宅の設計を始めた時に
掲げたテーマでもあります。
それは「街とどう繋がるか」です。
密集した住宅地の中にあって、
向かいには人のたくさん集まる公園という
環境のなかでこの住宅が
どこまで広がっていけるか?ということです。
何も考えずに設計したら、プライバシーを守るために
外部を拒絶して内側だけで完結する建物に
なりそうだったので、何回目かのご提案で
この大きな壁に大きな孔が開いたプランを
ご提案しました。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160816.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160817.jpg)
僕はいつも「敷地境界線を越えたい」
と思っていますが、
この大きな孔によって内から外へ、
更には敷地を越えて街の方へ
広がっていくと良いなぁと考えました。
外から眺めても、家の中に少し街の環境が
続いている感じです。
少しだけのつもりが結構長文になりま
した。。
先日この「桜川の家」に設置する階段の
部材を確認するために黒石市にある
鉄工所に行って来ました。
今回の階段は設計も製作もとても困難で、
はじめはまっすぐで途中から螺旋階段の様に
ねじれながら上がっていく形状です。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160818.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160819.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160820.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160821.jpg)
さらに全体が大きいため、いくつかに分けて
搬入し現場で合体させるという難しさ。
鉄工所の担当さんには苦労して
いただきましたが、
部材の完成品を得意気に紹介してくれて
嬉しかったです!
せっかく鉄を使うので、木やコンクリートでは
できない、鉄ならではのプロポーションに
したいと考えました。
廻りの壁から少し隙間を空けて、階段だけで
フワッと自立するシンボリックな存在になる
予定です。
おまけで風除室の入口になる鉄製のフレームも。
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160822.jpg)
![](https://mizuiro-architects.com/wp-content/uploads/2019/10/20160823.jpg)
これからまだまだ塗装や左官の仕上げ、
壁紙工事など作業が続いていきますが、
終盤に向けて一気に加速していく現場。
いつも通り、もう少しで終わってしまう現場の
独特の寂しさを感じながらも進んでいきます!
葛西 瑞都
2016年8月23日 (火曜日)