現在仕上げ工事の真っ最中の「旭ヶ丘の家」
ですが、ちょっと面白い建具があります。
テーマは擬態。
一つ目はこの木製の壁面に造られた小さな扉です。
壁面にいきなり切れ込みが入って、カパッと
開いてしまうようなイメージ。
ブロンズの小さな取手と蝶番が付いています。
中にはインターホンのモニターと玄関ドアの
施錠を遠隔で操作するリモコンが仕込まれています。
こんなメカニックな物が丸見えにならないよう、
大工さんにひと頑張りしてもらいました。
そしてもうひとつは、キッチン背後のデコボコした
木製の壁面に造られた2つの扉です。
こちらの扉にはもはや取手すら無く、
壁の一部分がペコッとへこんでいるだけ。
これでも、ちゃんとした扉なのです。
左の扉はトイレやお風呂などの水廻りへ。
右の扉は食品庫へ続いています。
この壁面には大きな目地が入っているのですが、
壁面の目地と建具の目地がピタッと揃っています。
(本当に素晴らしい職人技!)
その目地に指を掛けて扉を開ける。。。
感覚としては、扉を開けるというよりも
壁をずらしているような、不思議な感じです。
元々この扉は「扉」っぽくないように、「壁」っぽく
造ることを考えてはいましたが、現場で実物として
実現させてしまう職人さんは本当に凄いです。
特に今回は、壁材を張る大工さんと、建具を造る
建具屋さんとの協力による合作!
見事な擬態が完成しました。
以上、カメレオンの様な2種類の扉のご紹介でした!
葛西 瑞都
2014年3月18日 (火曜日)