2012年

建築の大きさのこと

「中野の家」を設計していた時に考えていたことがあります。

それは建築物の大きさについて。空間や建物の大きさの

感じ方を表す「スケール感」という言葉があって、たとえば

敷地の広さと建物のボリュームのバランスや床面積と

天井高さの関係など様々な場面で意識して考える要素

なのですが、「中野の家」では主に3種類のスケール感を

考えながら設計していました。

まず一つ目は住宅本体と敷地との関係性。

敷地の背後には店舗の駐車場が隣接していて、隣地との

プライバシーを確保しつつ敷地に大きな余白を残したいと

考え、建物の形状を敷地の間口いっぱいに広げています。

大きな敷地と建物とのバランスを考えたスケール感です。

二つ目は薪小屋と使う人との関係性。この薪小屋はなるべく

使う人の身体感覚に近い大きさになるよう考えました。

公園の遊具やバスの停車場のように最小限の大きさに

留めて「建築」と「家具」の中間くらいの存在感を目指しました。

三つ目はアプローチの表札・インターホンと

ポストとの関係性です。敷地の入口にはインターホンと表札を

組み込んだコンクリートの立ち上がりと、お客様が自ら選んだ

かわいいポストが仲良く並んでいます。

コンクリートの立ち上がりを家具や雑貨の様な小ささで

造ることで、ポストの存在感が周囲となじむように考えました。

「中野の家」ではこれらのような大中小のスケール感をもつ

建築をつくって、使う人と建築物との関係が多様になるように

考えました。 

11/3,4のオープンハウスに来てくださった皆様、

施主のO様、ありがとうございました!

葛西 瑞都