百沢のドッグカフェ 「LITTLE NOOK」 もうすぐオープン!

弘前市の岩木山の麓の小さなカフェ、

 
「LITTLE NOOK」 (リトルヌック) の
 
オープンが決まりました!
 
9/18(火) です!
 
営業時間は10:00~17:00、
 
木曜日が定休になります。
 
駐車場は広々としたスペースで、
 
ワンちゃんも車の乗り降りがしやすいです!

↑CG

↑実物
 
こじんまりとした佇まいですが
 
つくるのは本当に大変で、
 
大工さんをはじめ様々な職人さんの
 
苦労と技術と知恵と根性の結晶です!
 
 
 
予定より半月以上工期が遅れても
 
「いいですよいいですよ!
 
ムツホームさんのペースで!」と
 
仰って頂いて、
 
ほんと~~~~~に助かりました。

↑模型

↑実物
 
空間を構成する材料は
 
コンクリートと木とガラスと鉄とレンガ。
 
空間を構成する色調は
 
グレーと白と黒とレンガ色と木肌。
 
これから造作のテーブルとベンチが入ります!
建物の壁面に取り付ける看板もとりあえず準備OKです!
 
(ちなみにシンボルマークはオーナーの愛犬のシェパード)
 
 
そうそう、今回の建物は住宅ではなく
 
誰もが立ち寄れる喫茶店なので、
 
いつもの様なオープンハウスではなく
 
違う形式のイベントにする予定です。
 
今のところ、ムツホームの建て主OBさんや
 
現在進行中のご家族に
 
10月いっぱいまでに一度だけ使える、
 
人数分の自家焙煎コーヒーかソフトドリンクの
 
無料チケットを配布する予定ですのでぜひ!
 
 
 
ちなみにLITTLE NOOKでは、
 
・犬と同伴でなくてももちろんOK!
 
・大型犬でも同伴OK!
 
・トイレグッズはご持参で!
 
・混合ワクチン摂取のワンちゃんのみ同伴可!
 (証明書等の提示は不要)
 
といったお店づくりとなっております。
 
サンドイッチ等の軽食やワンちゃん用のメニューも
 
ありますし、地元のリンゴや嶽キミのメニュー、
 
手作りのお菓子やお酒なんかも
 
提供していく予定です!
 
しかも将来的にはドッグランを併設して、
 
思いっきり愛犬と遊べる環境づくりを
 
思案中です!
 
 
 
 
元々オーナーさんは静かにひっそりと
 
やっていきたいって言っていたけど、
 
たくさんのお客さんでてんやわんやしてほしいなぁ。。
 
こじんまりとしていても、地元の人や観光客に
 
永く愛される「小さな隠れ家」になればいいなぁ。。
 
皆様、どうぞ宜しくお願い致します!
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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オープンハウスの御礼と、アイデアについて考えたこと。

先日の「泉野の家2」のオープンハウスでは
 
たくさんの方にいらして頂き、ありがとうございました!
 
上の写真は、オープンハウスの日に撮影した、
 
薄曇りの木製ルーバーです。
 
テラスから空が見上げられたり、
 
光を取り込むために内側に傾斜しています。
 
ちなみに下の写真はカラッと晴れた今日の様子。
直射日光を受けたルーバーは白く光って、
 
大きな光の面が現れていてキレイ!
 
 
 
オープンハウスでは、初めてお会いする
 
ご家族も何組かいて、その皆さんに
 
「ありがたいことに建築の依頼がたくさん
 
ありまして、これから設計をスタートする場合、
 
最短でも2020年の春からの着工になりそうです」
 
というお話をさせて頂きました。
 
家づくりはなにかと時間が掛かりますし、
 
「着工までの間じっくり考える時間があって、
 
急いでつくるより嬉しい!」と割り切って頂けると
 
勝手ながらとても嬉しいです。。
 
 
 
「うちにもこんなテラスが欲しい!」とか、
 
「むしろこの家を私達に下さい!笑」とか
 
嬉しいお言葉をたくさん頂けて、
 
勝手に活力を回復させて頂きました!
 
遠いところでは秋田県からも来てくれて、
 
本当に嬉しかったです。
 
 
 
 
さて今回の文章のテーマは、
 
「アイデアについて考えたこと」にしました。
 
本当はコミュニケーションについても
 
書くつもりでしたが、あまりに長くなるので
 
それはまたいつか。
 
植栽の様子の写真などを交えながら
 
考えたことを書いてみます。
アイデアについて、
 
僕が勝手に個人的に気をつけていることです。
 
建築に限らないことですが、今の世の中
 
インターネットや書籍等によって
 
素敵なアイデアはいくらでも見つかります。
 
例えばインターネットで好きな建築の写真を
 
寄せ集めて、それをプランに反映して
 
敷地に納めるだけで、ひとつの建物が
 
出来上がってしまうと思います。-①
 
 
もしくは、設計する側の立場で言えば、
 
必要な間取りと敷地形状くらいの情報が
 
あれば、斬新で面白いアイデアを考えて
 
そのまま建築として
 
実現できるかも知れません-②
 
いま挙げた①と②の例は、もしかしたら
 
そんなに悪いことではないかもしれません。
 
でも、なんとなく、なんとな~く、
 
本質的ではないような気がしています。
 
一番大事なところをショートカットしているような。
 
多分その大事な部分というのは、
 
クライアントの人柄だとか、生活環境だとか、
 
仕事の仕方だとか、性格とか、将来の夢とか、
 
その人にまつわるすべての情報。
 
あと、敷地や周辺環境について形状の他に、
 
ご近所さんのことや日当たり、風通し、眺め、生活音、
 
道路のこと、隣の空き地のこと、
 
なんというか、全部のことですね。
人の内側の内的な要素や、
 
敷地の外まで含めた外的な要素と
 
ていねいに向き合って、
 
その人達だけのライフスタイルにピッタリとフィットする、
 
またその土地と環境ににピッタリとフィットする
 
アイデアを考えたいと思っています。
 
そうやって出来上がるものには多分、
 
自然に オリジナリティとリアリティが
 
備わっていく気がしています。
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 
 

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「LITTLE NOOK」

弘前市の岩木山の麓に建築中のドッグカフェ。

 
お店の名前が「LITTLE NOOK」に決まりました!
 
読みは「リトル ヌック」。
 
「LITTLE」は、「小さい」。
 
「NOOK」は、「人目に付かない場所」。
 
小さな隠れ家という意味ですね。
 
白い家の下の木の箱。
 
イエ型のボリュームの下をくぐって
 
お店に入る雰囲気が、小さな隠れ家の
 
ネーミングとピッタリだと思います!
現場はつい先日建て方が行われて、大工さんは
 
難しい組み方に四苦八苦しております。
 
良い佇まいになりそうなのが
 
すでにわかりますね~!
 
 
 
オープンは9月の予定です!
 
営業の詳細や現場の進捗を
 
このブログでご紹介していきますので、
 
皆様要チェックでお願い致します!
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 

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「泉野の家2」 現場の様子

先日建て方が行われた弘前市にある

 
「泉野の家2」の現場の近況を
 
ご紹介します!
 
 
この住宅はシンプルな外観とは裏腹に 
 
 
屋根の架かったスキップフロアの
 
テラスや坪庭、
 
大スパンの梁が整列するガレージ、
 
いつも通り現しの多い構造材、
 
充填断熱+外断熱の付加断熱の
 
複雑な構成など、
 
大工さんにとってはとても難しい現場です。
 
僕はほとんど毎日楽しく現場に足を運んでいますが、
 
やっぱり建築の現場は良いんです!
 
頭の中のイメージが具現化していく楽しさもあるし、
 
その場所、そのタイミングでしかわからない発見も
 
ありますし。
まずはアプローチ部分の写真です。
 
コンクリート土間に傾斜がついているので、
 
道路からの入り始めは高かった天井高が
 
玄関扉の部分では2.2mくらい。
 
街のスケールからヒューマンスケールに
 
変化するのが公私が切り替わる感じがして、
 
とてもお気に入りのアプローチです。 
一気に2階のLDKへ。
 
段々テラスと大開口で繋がっています。
 
なんだかもう住めちゃう位の快適さで、
 
カーテンとは無縁な空間になりそうです。
 
窓から外に出て段々テラスへ↓
なんとな~く段々の形状がわかるでしょうか。
 
下が完成イメージ。

そして最後は1階の洗面スペースへ↓

洗面スペースは1階のほぼ中心の位置に
 
あるのですが、天井付近に段々テラスと繋がる
 
ハイサイドライトを設けています。
 
写真ではわかりにくいかもしれませんが、
 
横長の木枠の向こうが段々テラス。
 
さらにその向こうにはテラスの壁にあけられた
 
開口から空が見えるのです!
 
通常建物の中で最も暗くなりがちな
 
1階の中心が、段々テラスと繋がることで
 
明るく視線が空まで抜けています。
 
この窓から空が見える事がわかった時は、
 
建て主さん共々とても盛り上がりました!
 
 
 
これからまだまだ難しい課題が山盛りの
 
現場ですが、僕のテンションと大工さんの
 
腕前が少しでも伝われば嬉しいです!
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 

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音のこと

ホームページには掲載していませんが、

 
昨年完成した建物のひとつに
 
オーディオルームがある住宅があります。
 
通常そのような空間を設計する場合、
 
音響計画とか音響設計とか形式的な
 
名称がありますが、このブログのタイトルは
 
「音響」という文字は使わずに「音」だけに
 
しました。
 
理由は簡単で、僕は音響に関してはほとんど
 
素人だから。建築士の免許取得時に少し
 
勉強した程度なので、「音響計画」といった
 
本格的な名称は気が引けました。
 
 
 
そんな僕ですが、建築と音の関係に興味が
 
生まれたし、知識として学びたいとも
 
思ったので、この物件を通じて考えたことを
 
少し書いてみます。
この写真がオーディオ機器の全景です。
 
疎い僕でも、建て主さんの音楽に対する
 
愛着がすぐにわかりました。
 
中央のたくさんの機器はプレーヤーからの
 
音の強さを細分化して増幅したり
 
高低を調節したりする部分。
 
手前にはレコードプレーヤー、サイドには
 
大きなスピーカーが配置されています。
 
 
 
建築側のささやかな工夫をいくつか。
 
背面の大きな引き違い窓は以前の古い家と
 
同様にしていて、機器背後の配線作業を
 
窓を開けて外から行えるようにしています。
 
厚手のカーテンや床のカーペットは
 
音の反復を抑えて残響時間を少なくしています。
 
機器自体は稼動時に振動しますが、
 
それらが置かれている部分の床が共振して
 
音にノイズが生まれるのを防ぐため、
 
機器が置かれる部分だけフローリングの
 
下部にコンクリートを充填して振動を
 
抑えています。
壁面と天井面には木の格子を前面につけて
 
音の響きを増幅。天井の格子と壁面の格子との
 
間は3センチ位空けて、反響した音が最後に
 
周囲に逃げるようにしました。
 
あと写真にはありませんが、コンセント等の
 
配線にも気を使っています。
 
 
 
これらのアイディアはどれも建て主さんの
 
要望と工夫から実現しています。
 
この部屋をつくって僕が感じたことは、
 
音響について考えることの
 
「難しさと楽しさ」です。
 
 
 
「音の良さ」というものには実体はないし
 
数値化も比較もしにくい。専門の業者が
 
絡まない場合、個人の主観的な感覚が
 
判断基準になることが多いと思います。
 
今回の工夫によって、音響がどれくらい
 
良くなったのか?というシンプルな問いは
 
多分すごく難問です。
 
これが僕の感じた「難しさ」の部分。
 
 
次に「楽しさ」の部分。
 
つい先日この部屋にお邪魔して、 
 
建て主さんが集めたレコードやCDを
 
聴かせてもらう機会がありました。 
 
部屋の一番良い場所に座って楽器が
 
鳴り出したとき、まるで本人のライブを
 
目前で鑑賞しているようにクリアで分厚い
 
音が耳に飛び込んできました。
 
あぁ、建て主さんはこの音が
 
聴きたかったんだなぁととても感動したし、 
 
ひとつひとつの工夫がこの音をつくる為に
 
役立っている実感が確かにありました。
 
 
 
多分これが「音響」について考えることの
 
一歩目で、これから体感するたくさんの
 
建築について、音についても注意深く
 
あろうと思いました。
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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「清原の家」 竣工から一年後。

建て主さんのお言葉に甘えて先延ばしに

 
なっていた子供部屋のロフトをつくるため、
 
「清原の家」に行ってきました。
 
早いものでもう一年。。。
ちょうど奥さん一緒に帰ってきた子供達が
 
目の前の公園で遊んでいたのでパシャリ 。
自分の敷地の目の前の小さな公園は
 
お家と地続きの庭のようで、
 
子供達にとってはうってつけの遊び場ですね~!
 
中では建具屋さんがロフトのハシゴを取り付け中。
 
ロフトはあえて窓を跨ぐ高さにして、ロフトの上にも
 
自然光が届くようにしています。
 
子供達が個室を使い始めるまではまだ何年も先ですが、
 
この低めのロフトもきっと、うってつけの遊び場に。
 
最後に僕の大好きな渡り廊下の写真です。
 
ウッドデッキの床も柱も手すりも
 
斜めの天井も天窓も吹抜けも、
 
どれも僕のツボ。 
 
伺う度に「やっぱりいぃな~」って自己満足です。
 
これからもまた、なにかとお邪魔させて頂きますね~!
 
 
 
葛西 瑞都
 
 
 

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山のふもとのドッグカフェ

これから着工するプロジェクトのひとつに、

 
弘前市の岩木山のふもとに建つ
 
ドッグカフェの併用住宅がありまして、
 
少しだけご紹介。。。
 
 
 
敷地はアソベの森いわき荘へ続く道と
 
嶽温泉郷へ続く道の交差点にある、
 
まわりに大きな建物のないひらけた場所です。
 
多くの観光客や家族連れの人が行き交う道に
 
面しているので、景観を邪魔しない建物にしたいと
 
考えました。
小さなドッグカフェがある1階と、
 
1階よりひとまわり大きな2階。
 
小さな木の箱の上に白い家型のボリュームが
 
のっかっている外観です。
 
2階の外壁が全周にわたって45cmくらい
 
跳ねだしていて、
 
ぐるりと小さな軒下が生まれています。
 
地面から軒下までは2.2mほどの低い重心。
 
 
 
このたった45cmの軒の出によって
 
出入りの時に雨が降っていても濡れずに
 
傘を使えたり、夏には庇の様に直射日光を
 
遮ってくれたり、薪ストーブ用の薪を
 
置いておくスペースになったり、
 
木製の外壁から雨や雪を遠ざけたりと、
 
なにかと良いことがたくさんあります。
 
お店に入る時も白いイエの下をくぐる
 
感じがなんだか楽しそうですし。。
 
内部はこんな感じです↓
コンクリートの床と、規則的な木の構造を
 
現しにしたシンプルな空間。
 
天井はフッと高く上げて、隣地に広がる
 
リンゴ畑とその向こうの岩木山が見えるよう
 
一面を全面開口にしています。
 
(奥には薪ストーブ)
 
通常、木造の間仕切り壁は10.5cm角の柱の
 
両面にプラスターボードという仕上げの
 
下地材を張って造りますが、
 
設計する内にその壁の厚みが空間を
 
圧迫していると感じました。
 
そこで、柱の両側を仕上げで隠す事をやめて、
 
柱の有無と無関係に厚さ3cmの木の合板で
 
バンバン仕切っています。
 
扉も同じ厚さで同じ材料で製作するので、
 
壁自体に切れ目が入って開閉するような
 
体験になります。
 
 
 
厚い合板を建てるだけでもうそれが
 
ほぼ仕上がりになるので、大工さんは
 
作業の正確さとキズを付けないよう
 
一層の注意が必要になるし、
 
普段壁の中を自由に使えるはずの
 
配線・配管スペースがないので、電気屋さんや
 
設備屋さんも大変だったりしますが、
 
それがこのお店の少し非日常的な居心地を
 
つくるのに重要なポイントになると
 
考えています。
 
 
 
そしてもうひとつ、今回イチからつくる
 
テーブルセットについて
 
「よ~く考えること」
 
を僕の中で大きなテーマとしています。
 
言うまでも無く、テーブルとイスは喫茶店にとって
 
とても大事な主役です。
 
通常の喫茶店であれば人の居心地が
 
良いかどうかが重要ですが、
 
ドッグカフェの場合は少し違います。
 
訪れる人達はみんな自分が寛ぐためだけ
 
ではなく、きっと飼い犬と特別な時間を
 
過ごしたいという目的があります。
インターネットや雑誌を調べてみると、
 
飼い主とワンちゃんは大体一緒にゴハンを
 
食べているのですが、飼い主がワンちゃんの
 
様子を見たい時には自分の手を止めて、
 
テーブルの下を覗き込んでいました。
 
 
 
そこで、テーブルの天板をガラスにすることで、
 
飼い主がゴハンを食べながら
 
ワンちゃんを見られるようにと考えました。
 
するとワンちゃんはテーブルの真下、
 
家族の足元に居られるので安心できますし、
 
他のワンちゃんと自然に距離を保てます。
 
 
 
視線が通るガラスの天板は店内を広く
 
感じられる意味もありますが、
 
イスはあえて木箱のようなベンチにすることで
 
テーブルの下のワンちゃんにとって
 
小さな個室のような空間をつくっています。
 
またベンチは荷物入れにもなっていて、
 
飼い主の匂いが付いたカバンなどがそばに
 
あることでワンちゃんは
 
さらにリラックスできます。
 
大きな店舗ではないので、人数に柔軟に
 
対応できるようテーブルとイスは全て
 
2人用サイズで可動式。
 
くっつけたり離したりずらっと並べたりと
 
フレキシブルです。
 
ということを考えて、上の写真のような
 
模型をつくって建て主さんと打合せを
 
したところ、
 
 
「テーブルの四隅の脚がベンチに座るときに
 
邪魔かも」
 
というお話が出てきて改善したのがこちら↓
1/10スケールで詳細まで作りました。
 
テーブルの両側の中央にだけ脚を立てて、
 
ベンチの立ち座りがしやすそうです。
 
脚部にはアイアン、天板にはガラス、
 
その枠には木が使われる予定で、色々な
 
職人が関わる家具になりそうです。
 
天板越しにワンちゃんが見える!はず。
家具を建築の様に考えて設計することで、
 
新しい概念で普遍的なアイディアが
 
生まれるような気がしています。
 
(このテーブルはワンちゃんにとっては
 
柱と天井のようだし、ベンチは壁のようです)
 
なんだか半分くらいテーブルセットのお話に
 
なってしまいましたが、
 
着工が待ち遠しいです!
 
 
 
おそらく完成は7月か8月で、
 
オープンはもう少し先?
 
というかまだお店の名前もありませんけど、
 
犬を飼っている方も飼っていない方も、
 
ぜひいらして下さいね!
 
(お店のご夫婦は物静かで気さくで
 
とっても良い人ですよ)
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 
 
 

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外の部屋、段々テラス。

なんとまぁ、久しぶりの更新に

 

なってしまいました。。。

 
今年初めてのブログは、これから工事が始まる
 
「泉野の家2」についてです。
 
 
 
弘前市の泉野という地域は新しいお家が
 
建ち並ぶ住宅地で、この敷地の周囲にも
 
新築や工事中の建物、将来建物が建ちそうな
 
空き地が隣接しています。
 
道路と接する南側は大きな建物が
 
建たないため日当たりが良くて空が広い。
 
その日光や風通し、眺望なんかの
 
いいとこ取りをしたのが
 
この「泉野の家2」です。
建物の形は2つの片流れ屋根が
 
交互に重なるような外観。
 
玄関までの長いアプローチは、
 
パブリックとプライベートを
 
切り替える距離感です。
 
主役は大きな木製の水平ルーバー。
この住宅は団らんの場であるLDKが
 
2階にあります。
 
そしてそのLDKには屋根の架かったテラスが
 
ズラッと隣接しています。
このテラスはスキップフロアの段々テラス。
 
小さなスペースが階段状に連続していて、
 
1階と2階を緩やかに繋いでいます。
 
南側にある全面の水平ルーバーから
 
光と風だけを取り入れた、
 
とても明るい空間です。
LDKはテラス側の大開口によって
 
人目を気にしない、カーテンいらずの
 
採光が可能になります。
 
 
 
さてここからが本当に書きたいこと。。。
 
テラスを細かく分けて
 
高さを変えて繋げたこの「段々テラス」を
 
設計するときに考えていたことがありまして、
 
それは人の暮らしと外部環境のことです。
 
何だか小難しそうな言い方に
 
なってしまいましたが、ここ数年、
 
僕や兄の設計する建物にはしばしば、
 
半分は外、半分は内みたいな空間が
 
登場します。
 
最近そんなお家に暮らすご家族と
 
お話した時に、生活の中に外でするか
 
内でするかの選択肢があって楽しい!
 
という言葉を頂きました。
 
普通の言葉なのに、とても重要な
 
ニュアンスが隠れている言葉です。
 
 
 
内部と外部が高性能な断熱材で
 
分けられた高気密な住環境は、
 
今では当たり前に必要な仕様です。
 
青森の様な北国では特に当たり前。
 
なので、僕達は一生懸命に内部空間の
 
快適性についてばかり高得点を
 
目指してしまいがちです。
 
「いかに環境を自分の思い通りに
 
コントロールできるか」です。
 
 
 
でも本当は、完璧にコントロールされた
 
環境はあまり豊かとはいえないような
 
気がしています。
 
数値的に完璧な室温、照度で
 
完全バリアフリー、高い防音性、
 
こんな部屋は、なんだか疲れそうですよね。
 
 
 
気持ちの良いことは、いつも外にあります。
 
日の光やそよ風や木々の揺れる音や、
 
遠くで子供が遊ぶ声や
 
夕焼けジ色の街並みや、、、
 
あげるとキリがないです。
 
でもそのどれもが数値化できない、
 
予想外の出来事です。
 
この「段々テラス」は、そんな外部環境との
 
関わり方について考えられています。
 
テーマは、
 
「気持ちの良い環境を見つけ出す空間」 
 
 
 
このテラスは半外部空間なので、
 
光も風も音も自由に入ってきます。
 
また段々に小さく分けていることで、
 
それぞれのスペースの環境は
 
微妙に違っています。
 
街と近くて、天井高が7mもある
 
日当たりの良い植栽のあるテラス。
 
1階と2階の中間の高さにあって、
 
テーブルセットが置かれる広いテラス。
 
街と距離感があって天井高もLDKと
 
同じくらいだけれど、
 
見晴らしの良い小さなテラス。
 
様々な環境のテラスが内部空間と
 
寄り添うことで、
 
気分や季節や目的に合った居場所を
 
探すことができます。
 
 
 
日本家屋の縁側は外部環境に
 
居場所を見つけるきっかけの場所でした。
 
そして僕達はその内から外への
 
グラデーションの中に丁度良い居場所を
 
見つける事を本能的に身に付けています。
 
この「段々テラス」では、
 
そのきっかけを最大化しようとしています。
 
 
 
暮らしの重心が内から少しずつ外へ
 
ずれていく可能性を想像すると
 
なんだかワクワクがとまらないのと
 
同時に、それを北国・雪国である青森で
 
考えることは僕にとって
 
とても難しく楽しいテーマになっています。
 
・・・とまぁ長々と書きましたが、
 
とにかく今は着工が楽しみです!!
 
 
葛西 瑞都
 
 
 
 
 
 
 
 

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